「ぬまづの、にぼし」はじまりのストーリー。

にぼしのはじまりのストーリー。

撮影 / 有坂政晴(STUH)

「ぬまづの、にぼし」はじまりのストーリー。

かつて、削り節と同じく沼津市で作られてきた沼津産の煮干し。地元の港で水揚げされた魚をすぐに塩汁で煮て、天日で干したものです。そんな煮干しですが、40年ほど前にほぼすべての業者が製造をやめてしまいました。漁獲量の減少、製造の手間、コストなどその理由はさまざまです。地元で水揚げされた魚で作る、独特の甘みと強い旨みを持つ沼津産の煮干し。このままその存在が過去のものとなってしまうのはとてももったいない。きっかけはそれだけでした。


「ぬまづの、おだし」では、地元の漁師さんそして当時の作り方を知る70代の父とともに、当時の作りかたで「ぬまづの、にぼし」を作り上げようと試みています。
「ぬまづの、おだし」と同様に、酸化防止剤や調味料などは一切使いません。「地元の魚」と「塩」それだけ。水揚げされた魚をすぐに塩汁で煮て、あとは静浦の浜風と天日にお任せです。
作りかたは単純ですが、スピードと丁寧な作業、こだわりと手間ひまが求められます。


にぼしのストーリーは、まだまだ始まったばかり。小さな小さな魚の持つ、素晴らしい旨み。お披露目まで少々お待ちくださいませ。